ひとの気持ちを察しないひととか、思い通りに周りを動かそうとするひととか、気に入らないとすぐにふて腐れたりワガママ言ったり、礼儀を知らない人間って大嫌いだ。


「でもそれって、全部おまえのことじゃないか」


ヒューイのその一言で、わたしの視界はみるみる間に溺れていった。




「あたしはただ、
きみに愛されるひとになりたい」





「そう。 でもおれはおまえの嫌いな人間が好きだ」


何度も何度も不正や失態から目をそらしては、その度に自分が嫌いになっていった。

あたしは正しく生きたい、  ?


「ころしても死ななさそうなおまえが好きだ。」


ヒューイの大きな手がわたしの首を思い切り締め付けて、むせそうになったとき、神様は少し まぁ、それでもいいさ と笑って下さった。

( 住む世界が違ったら、どうにかなってたかな )



暗い暗いこの国ではヒューイだけが輝いていて、わたしはと言うと何かしら神様のご機嫌を損ねては罰を受けてからだじゅう傷だらけになっていた。