過ちを犯したのは誰だ!
ほんとつい最近、ちょっと前、数分前までは苦しくてくるしくて、ずっとイライラしてた。進路は決まっていた。 朝ゴハンも食べた。 バイトは順調、睡眠充足。 授業もたいがいマジメに受けているのに、気が付けば煩わしいだとかうっとうしいなどと言って、口を歪めた。 まったくもって迷惑な事に、20ヶ月以上も特別な仲で居続けると、当初あったような気遣いや思いやりがなくなり、お互いが同じように「あいつは自分に寛容だ」などと思って自我を突付ける。 さみしいねん / 相手してや / もぅええ、お前なんか嫌いや! / あんな奴に近づくなや / 会いたいよ / わがままやねん / 捨てる / チュウしてやるよ / いらない! / 俺のこと信じて / だいちゃんの手、好きやわ 幸せなこと、楽しかったことを思い出し、目を閉じてみる。 暗いくらいその先で、 少しだけまぶたが震えた。 後ろから、彼の首筋に抱きついたこと。 匂い。 ゲームから目を離し、頬を寄せてくる彼の、その全ての感触がつぶさに浮かんで私のなかを駆ける。 愛しいのだ 、あたたかい。 「うち、やっぱりどれだけ何度考えてもだいちゃんが好きやと思うねん」 「 」 互いの優しさや想いを喰って増長する私たちは決して賢明だとは言い難いが、それさえも飛び越えて全てに適うような何かさえあるという。 あぁ、やはり彼のからだはあたたかなのだ。 |